ワンタイム+常駐接続で使える
リモートコントロール
TOMAコンサルタンツグループ株式会社(以下 TOMA)の企画部 部長 瀧澤哲雄氏(写真左)企画部IT課 持木健太氏(写真右) に、顧問先の会計ソフト導入支援をISL Lightを使ってどう改善したかを、くわしく聞いた。
1.TOMAの概要 ~ IT支援部門を持つ大型会計事務所
2.ISL Lightを導入して、何が良くなったのか
3.ISL Light導入以前の電話サポートの状況
4.遠隔サポートを行う際に、顧問先にどのように言葉がけをしているか
5.多くの製品の中からなぜISL Lightを選んだのか
6.遠隔サポートソフト導入に対する藤間代表の反応
7.ISL Lightの意外なお役立ち場面
8.今後の期待
― TOMAの概要を教えてください。
TOMAは、中小企業の経営のお手伝いをしているコンサルタンツグループです。お手伝いする範囲は、経理・会計を中心に、経営全般、人事労務、相続、事業継承、保険、IT支援など「中小企業の管理部門で発生する業務のすべて」です。設立は明治23年司法書士事務所から始まり、現在の所員数はグループ全体で120 名です。
TOMAには専門の「中小企業向けITサポート部門」があります。これは会計事務所としては異例のことだと考えます。
ITサポート部門の主な業務は「自計化の支援」です。中小企業のお客様が、弥生、勘定奉行、財務応援、PCAなどの会計ソフトを導入し経理業務を自分で行えるよう支援しています。
ITサポート部門は、3年前の2005年に発足しました。現在は正社員3人、派遣社員1名という構成です。これまで、のべ150社の自計化のお手伝いをしてきました。
― TOMAでは、ISL Lightを具体的にどのように活用していますか。
ISL Lightは、顧問先の「遠隔ITサポート」のために使っています。以前は、会計ソフトのテクニカルサポートを電話で行っていましたが、電話では問題が解決できず、顧問先まで直接出向いてサポートしなければならないことも、しばしばありました。
しかし、ISL Light導入後は、 TOMAにいながらにして、遠く離れたお客様のパソコンを、インターネット経由で見て、こちら側から操作して、パソコンの問題を解決できます。顧問先に出向かずとも会計ソフトのサポートができます。
― ISL Lightによる遠隔サポートを導入する以前のITサポートの状況について詳しく教えてください。
ISL Light遠隔サポートを導入する以前のITサポートの状況は以下のようなものでした。
1. お客様は経理を自計化しようと懸命になっていらっしゃる。TOMAとしても、できるかぎりお手伝いしたいと考えます。
2. 自計化のためには会計ソフトの導入が不可欠です。TOMAが会計ソフトの導入を支援する場合、1):「最初は顧問先に出向いて会計ソフト一式をインストールし、基礎的な使い方を説明する」、2):「その後は、電話でサポートする」というやり方を採るのが一般的です。
3. 会計ソフトの使い方指導を電話で行う場合、お客様側のパソコン状況を口頭で正確にお伝えいただく必要が生じます。それが分からないと正確なサポートができません。
4. しかし、パソコンに詳しくないお客様にとっては「コンピュータ上で起きている状況」を正確に言葉で伝えるのは難しいことです。特に英語のエラーメッセージなど出てきたりすると、お客様がびっくりして説明不可能に陥ることが多くあります。
5. 電話サポートの場合、お客様にこちらの指示通りのパソコン操作をしてもらうのも難しいことです。お客様がこちらの言っていることを正確に把握していないことが度々あるようです(※)
コンピュータ知識の不足が原因のこうしたコミュニケーション不全は、ある意味しかたがないことです。お客様はコンピュータに詳しくないから、TOMAにIT支援を依頼しているわけですから。
※ 「PCが今ほど普及する前は、こんな笑い話もあります。ある税理士事務所が、電話で会計ソフトの操作指導をしていました。その時、その税理士は、マウスカーソルを画面の上の方に移動してほしいという意味で、『マウスを上に動かしてください』と言いました。それを聞いた相手は、マウスを空中に(上に)持ち上げてじっとしていたそうです。電話サポートなので、互いに状況の不自然さに気づくことができず、その後の会話はひたすら食いちがい続けたそうです。」
― 現在、TOMAでは、お客様にISL Lightを使ってもらう際に、具体的にどのようにお客様に言葉をかけているのかを教えていただけますか。
TOMAでは、お客様にISL Lightをお使いいただくにあたり、以下のように説明しています。
1. まず最初は、「さしつかえなければ、インターネット経由で、こちらからお客様の会計ソフトの画面を見て操作して問題を解決することが可能ですが、そうしたことを行ってもよろしいですか?」と聞きます。
たいていのお客様は「そんなことができるんですか?」と驚きながら聞いてきます。「はい、できます」とお答えすると「では、おねがいします」と言われます。
2. 「では、GoogleまたはYahooを開いてください。検索画面に『オーシャンブリッジ』と打ち込んで『検索』ボタンを押してください」と言います。
こうしてオーシャンブリッジのWebサイトにアクセスしてもらいます。その後、ISL Lightの製品ページに移動していただきます。赤枠内のボタンをクリックするとISL Lightが起動する。
3. 「右上に『スタートISL Light Client』というボタンがあります。それをクリックしてください」と言います(※1)
するとISL Lightのクライアント側ソフトウエアが起動します。
4. 「ではこちらが言う番号を入力してください。2356789(※2)と入力してください」
と伝えます。
5. 「画面を『見せる』ためのボタンがありますね。『見せる』を押してください」と伝えます
「見せる」ボタン この「見せる」ボタンがあるのはISL Lightの良いところです。お客様のパソコンの内容を「見て、操作する」からには、最初にお客様に「明確な許可」をもらう必要があるからです。
6. これでお客様パソコンとの接続が完了しました。後は、こちらからお客様側のパソコンを遠隔操作し、トラブルを解決すればよいだけです。
ISL Lightによる接続が確立すると、こちら側(TOMA側)のパソコンに、お客様側の会計ソフトの画面が映し出されるようになります。こちら側でマウスを動かしたり、キーボードを打って数字を入力したりすると、お客様側のパソコンの方では、お客様が何もさわらないのに、マウスカーソルが勝手に動き、数字が自動的に打ち込まれるわけです(※3)
※1「実際のサポート場面では、このようにオーシャンブリッジのWebサイトからISL Lightを起動させることは、それほど多くありません。たいていの場合は、いちばん最初の導入支援の段階、つまりお客様のところにでかけて弥生や勘定奉行などのソフトをお客様のパソコンにインストールした段階で、クライアントソフトウェアの実行ファイル、つまりISL Lightのアイコンをデスクトップ上に置いてきてしまいます。実行ファイルを置くだけですので、事前インストールも不要です。この場合のお客様へのご説明の言葉は『デスクトップ上のISL Lightのアイコンをクリックしてください』になります」
※2 「この番号はISL Lightで通信を行うためのセッションコードです。セッションコードとは、あえて単純化して言えば、通信を行うための(1回限り有効な)電話番号のようなものです。このコードはこちら側(TOMA側)のISL Lightに表示されるので、それをそのままお客様に伝えるだけです」
※3「マウスカーソルが勝手に動く光景は、お客様にとっては衝撃的であるようです。まわりの同僚に「おい、来てみなよ。すごいよ」と呼び寄せている様子が、電話越しに聞き取れたこともありました」
― 「遠隔サポートソフトウエアは、ISL Lightの他にも多くあります。多くの製品の中からISL Lightを選んだ理由をお聞かせください。
当初、3つの製品が候補に挙がりました。性能そのものはいずれの製品もほぼ同等でした。しかし、使いやすさと価格(ライセンス体系)の点でISL Lightが大きく優っていました。性能が同等であれば、安価な製品の方が良いと言えます。ISL Lightに決めました。
― 「ライセンス体系で、ISL Lightが優っていたとは具体的には?
表面価格ではISL Lightより安い製品(製品A)もありました。しかし製品Aの場合は接続相手を固定しなければなりませんでした。この方式の場合、100の顧問先がある場合は、その製品を100ライセンス購入せねばならず、総額が高価になります。また新規顧客の突発サポートには使えないという不便もあります。
一方、ISL Lightは、1ライセンス買えば、後は、誰と接続しても良いという不特定多数接続を認めるライセンス体系でした(※)。このの不特定多数接続の1年ライセンスが約12万円。つまり毎月1万円の出費となります。IT部門としては、月1万円で、顧問先満足度の向上と効率向上が実現するのなら良い買い物ではないかと考えました。
※ 「正確には『同時接続は1回に限る』となります。二人の職員が二つの顧問先を同時にサポートするには、ライセンスを追加しなければできないようになっています。しかし一人の職員が二つの顧問先を順々にサポートするのはOKです」
― ISL Light購入申請に対する藤間代表の反応はどうでしたか。
藤間からは「遠隔サポートの充実が顧問先満足度の向上に役立つことは分かった。ただし、どの製品を買うのかについては、ITに詳しい社外の人にも広く意見を聞いて、それから決めて欲しい」と言われました。
ちょうど社外のITコンサルタントで、遠隔サポートソフトウエアとしてISL Lightでない製品を使っている人がいたので、その人に、ISL Lightを買おうと思うがどうかと相談しました。その人には「ISL Lightは、自分が使っている遠隔サポートソフトと、機能は同等だ。これで値段が安いのなら、ISL Lightを買った方が良い」と言われました(※)
これを受けてISL Lightの「ASP年間契約の基本ライセンス」を購入しました。2007年11月のことです。現在は、使い始めて4カ月目になります。
※ そのITコンサルタントが遠隔サポートソフトを導入した当時、ISL Lightはまだ発売されていませんでした。
― ISL Lightを4カ月間、使ってみての感想はいかがですか。
この4カ月で、ISL Lightを使って70回以上の遠隔のサポートを行いました。遠隔操作はすべての回で上手く行きました。100%の成功率です。
― ISL Lightの「意外なお役立ち場面」などあればお聞かせください。
思いつくまま述べてみます。以下の通りです。
ソフトウエアのインストールやアンインストール、バックアップ(バックアップの復旧)などは、基本的に「一回限り」のものです。こうした「一回限り作業」は、お客様にやり方を説明してお客様に実行してもらうよりは、こっちでやってあげてしまう方が話が早いと言えます。ISL Lightは、そういう「一回限り作業の代行」において、便利です。
経理作業においては、年次繰り越し処理など、年一回の決算時にしか行わない作業が多くあります。そうした作業についても、こちらで代行処理した方が話が早いことがあります。そんなときにもISL Lightは便利です。
ある時、お客様の会計ソフトのデータ一式が必要になったことがありました。しかしそのファイルはサイズが5MBもあり、大きすぎてメール添付による送信ができませんでした。
この時は、ISL Lightのデータ転送機能を使ってファイルを取得しました。もしISL Lightがなかったら、データはCDにコピーして郵送してもらう他ありませんでした。ISL Lightがあって良かったと思いました。
大阪支店を持つ、ある会社(A社)に、会計ソフトの導入を提案した際に、競合とコンペになりました。 この時、TOMAでは、見積もりに大阪への出張費を入れませんでした。大阪のサポートはISL Lightで行えばよいと考えたからです。その結果、見積総額が競合に比べて安くなり、コンペに勝てました。
― オーシャンブリッジへの今後の期待についてお聞かせください。
今回、ISL Lightを導入したことで、「顧問先満足度の向上」、「顧問先からの信頼感の向上」、「業務効率向上」など、多くの投資効果を得ることができました。ありがとうございました。
ISL Lightは、会計事務所に限らず、お客様現地サポートが発生する業種においては、必ず役立つ製品だと思います。オーシャンブリッジには、今後もこのような社会の役に立つソフトウエアを次々発掘してくることを期待いたします。
お忙しい中、ありがとうございました。