ワンタイム+常駐接続で使える
リモートコントロール
中小事業者が多い介護分野では、業務のICT化のニーズが高いにもかかわらず、導入が遅れているというのが実情です。株式会社エス・エム・エスでは、介護事業所向けICTサービスの無料体験期間中のユーザーサポートにISL Onlineを活用することで、ICT導入のメリットを効果的に伝え、より深いユーザーとのコミュニケーションを実現しています。同社介護経営支援事業部の飯田洋介氏と柳生夕佳里氏に、活用の状況や導入効果などを伺いました。
(写真左端:オーシャンブリッジ営業部:木村)
株式会社エス・エム・エスについて
「高齢化社会に適した情報インフラを構築することで価値を創造し社会に貢献し続ける」をミッションに掲げ、介護・医療・キャリア・ヘルスケア・シニアライフなどの領域で40を超えるサービスを展開している。介護分野では、事業者・従事者・エンドユーザー向けの多彩な情報サービスを提供し、介護事業向け「カイポケ経営支援サービス」では、介護事業者の経営・財務安定化及び業務負荷削減をサポートしている。
1. 「カイポケ」のメリットを実感していただくためには、無料体験期間中の手厚いサポートが必要でした。
2. 画面確認や操作説明に時間を費やし、機能や導入メリットを十分に伝えることができていませんでした。
3. ユーザーの負担を最小限に抑えるリモートツールである必要がありました。
4. ISL Onlineにより操作説明が効率化され、質の高いコミュニケーションが実現できました。
5. ISL Onlineはリーンスタートアップもサポートする強力なツールだと実感しています。
― ISL Onlineを利用している「カイポケ」について教えてください。
当社は、介護事業者向けの「カイポケ経営支援サービス」を提供することで、事業者の経営支援を行っています。
カイポケ経営支援サービスを活用することにより、保険請求だけではなく、各種記録業務などの様々な事務業務の効率化や、採用や営業などの経営課題の解決を進めることができます。
そのため、介護サービスそのものに集中でき、事業者が目指す「理想の介護」ができる状況の構築が可能になります。
「カイポケ」にはさまざまサービスを用意していますが、ニーズや制度の改正に合わせて、その都度、新しいサービスを導入しています。
「カイポケ」の画面例
― ISL Onlineをどのようなシーンで利用されているのでしょうか。
ISL Onlineでリモート接続すると、「こ
んなことができるんだ」と驚かれるユー
ザーも少なくありません。
(柳生氏)
「カイポケ」には無料体験期間を設けており、ユーザーが十分にICT導入のメリットを感じていただいてから、導入していただくという方法をとっています。
しかし、PCの操作に不慣れな方や、保険請求事務が初めての方などの場合、十分にメリットを感じていただけないことがありました。
そこで、この無料体験期間中のユーザーサポートにISL Onlineを使用しています。新サービスの導入のタイミングに合わせて、ISL Onlineによるユーザーサポートをサービスに追加しました。
― ISL Online導入以前のサポートにはどのような課題があったのでしょうか。
「カイポケ」は全国約13,500拠点の事業所が利用していますが、そのほとんどは中小の事業者です。情報システム部門を持っておらず社内ヘルプデスクによる支援が期待できないため、事業者自らが介護ソフトを操作することになりますが、PCの操作に不慣れな人が多いという実情もあります。
また、無料体験の申込みから有料会員としての登録までの脱落理由に焦点を当てたとき、無料体験期間からの手厚いサポートの必要性を感じていました。これまでにも、無料体験期間中に電話を中心にサポートを行っていました。
電話による説明だけでは、操作の説明に
時間をとられ、「カイポケ」導入のメリ
ットを十分に説明できていませんでした。
(飯田氏)
しかし、ユーザーがどのようなことで困っているのかを把握するまでに多くの時間を要するために、介護ソフトの機能や導入メリットを十分に伝えることができていませんでした。
電話によるサポートでは、ユーザーがどのような画面を見ているのかを把握することから始まり、どの操作で迷っているのかを確認し、その操作を完了するためにどのような手順が必要なのかを、すべて言葉だけで説明しなければなりません。
PC操作に不慣れなユーザーだと、1つの問い合わせの対応時間が1時間30分におよぶこともありましたが、その大部分は画面の確認と操作の説明に費やされていました。単純な説明の時間を効率化することにより、ユーザーの経営・業務上の課題把握と、それに対応するICT導入のメリットを感じてもらうための案内時間を確保することが大きな課題でした。
そのため、リモートツールを使えば、ユーザーと画面を共有できるので、状況を把握する時間を短縮でき、なによりも、同じ画面を見ているという安心感をユーザーに持ってもらうことができます。
― ISL Onlineの導入の際には、どのような点が採用のポイントになったのでしょうか。
ポイントは次の3つでした。
コスト
ユーザーごとに個別のライセンスを取得する方式は、当社のビジネススタイルには合いません。当社の目的では、不特定多数のユーザーがサポート対象となります。そのため、全てのユーザーに対して同じ水準のサポートサービスを提供する上でISL Onlineの同時接続ライセンスはコスト面でとても魅力的でした。
セキュリティ
保険請求などの情報を取り扱うため、セキュリティも重要です。ISL Onlineには、通信がSSL AES256bitで暗号化され、二段階認証などのセキュリティ対策が施されているほか、中継サーバーに通信データを残さない設計なので、お客様にも安心して利用いただける点も採用ポイントでした。
簡単操作
ユーザーにもオペレーターにも負担をかけずに利用できることは重要です。前述のようにサポート対象となる方が、PCに不慣れなケースが多いため、少ないステップで簡単に利用できるのはポイントでした。また、リモート接続を開始するにあたって事前にソフトのインストール等が不要な点も魅力的でした。
また、当社の関連会社ではすでにISL Onlineを7ライセンス導入し「カイポケ」のユーザー向けに操作説明やデータ移行サービスを長年行っている実績もあり、安心して導入できました。
― ISL Onlineの導入によって、無料体験期間中のサポート業務にはどのような効果があったのでしょうか。
まず、従来は1時間30分ほどかかっていた1ユーザーあたりのサポート時間を、1時間程度まで短縮することができました。対応時間は短くなっていますが、サポートの品質は大きく向上しました。
画面の確認や操作手順の説明に必要な時間が大幅に削減できたため、単なる操作説明だけではなく、より便利な使い方やメリットを紹介することもできるようになりました。また、ユーザーの使い勝手の悪いところを把握するといったことも可能になり、ユーザーとの質の高いコミュニケーションを実現することができています。
ICT導入に興味を持っている事業者は少なくありません。しかし、PC操作に不慣れなユーザーにとって、ICT導入の便利さを実感するまでのハードルは意外に高いのです。
特に介護業界は新規参入をする事業者が多く、新規事業者は保険者に対し正しく報酬請求が行えるか、ということに不安を抱えています。ユーザーに無料体験期間でICT導入による業務の効率化を実現してもらい、「理想の介護」を行う時間を確保できるということを実感してもらうためには、ISL Onlineは欠くことのできないツールになっています。
手厚く充実した「カイポケ」のサポート体制
― ISL Online導入で実現したユーザーとの質の高いコミュニケーションは製品の開発にも活かされていると伺いました。
介護分野に限らないと思いますが、ユーザーのニーズを素早く汲み上げて、サービスや製品に反映していくことがますます重要になっていくと思います。
今回、ISL Onlineでサポートを開始したサービスも半年ほど前は、現在提供している機能の半分ほどの機能を提供していました。ISL Onlineを使用することで、ユーザーが迷いやすい操作や、分かりにくいと感じている画面などを効率的に把握できるようになりました。
これにより、仮説段階では想定できなかった問い合わせや課題などを開発部門に的確なフィードバックを行うことができるようになり、追加機能を検討する際の重要な要素となっています。ISL Onlineは、リーンスタートアップもサポートする強力なツールだと感じています。
ユーザーサポートと開発フィードバックの双方に活用できるISLOnline
― ISL Onlineの今後のご予定についてお話ください。
新サービスのリリース当初から、ユーザーサポートを担当するオペレーターを増やしています。それでも、緊急かつ一時的にライセンスを増加させたい場合があります。
ISL Onlineには500分単位で販売されている同時接続制限のない「プリペイドクーポン」が用意されていますので、緊急時等で使用したい場合には、プリペイドクーポンも併用していきたいと考えています。
また、当社Webサイトへのカスタマイズにより、ユーザーが少しでも簡単に遠隔サポートを利用できるような運用を行いたいと思います。
― 最後に今後のご予定についてお話ください。
カイポケはこれまでもユーザーを順調に増やしてきましたが、さらに多くのユーザーの皆様にご利用いただけるサービスを提供していきたいと考えています。
その中の一つとして、現在まだ対応していない他の介護サービスへ対応を広げていくことも計画しています。ユーザーが増えるとともに、これまで同様、お客様の中にはPCの操作に不慣れな方々がいらっしゃることが予想されます。
その際に、ISL Onlineによるサポートサービスが必要になることは間違いありません。情報システム部門を持たない企業や事業者がITによる効率化を目指す際に、サポートサービスの存在が非常に重要だと実感しています。